03 文学 ドイツ

若きウェルテルの悩み/ゲーテ

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昔一度読んだのをまた読み返してみた。昔はこれを読んで、自分も全精神をかけて恋をしたいと思ったものだ
なぜこの作品がこれほどに胸を打つのかわからない。無条件に好きだ。それゆえに感想を述べるのはかえって難しい
ただ、ヒロインのロッテはあまり好きではない。これまでの傾向から言って、自分は文学に登場ずる女性の母性とか敬虔さとかにあまり惹かれないタイプらしい
それに彼女が終盤で垣間見せる、ウェルテルを危険のない友人として縛りつけようとするしたたかさがどうしても憎く思えてしまう。読んでいてウェルテルに気持ちが寄りすぎることによる弊害かもしれない
自分が特に面白いと思うシーンは、ウェルテルとアルベルトが自殺について議論する場面。ウェルテルの「自殺は熱病」という主張が高校当時斬新だった
今でこそ「精神の病」という概念ができたが、この考えは当時としては、ましてキリスト教は自殺を禁じていたのだから、かなり革新的だったのではないか
そして第二巻で役所勤めに嫌気が差すウェルテル。社会の醜さに耐えられないという彼の訴えが、彼を我々にぐっと近づけるように思われる
それに対してアルベルトは地に足つけた実務的な人間。若い読者がウェルテルを自分に引き付けて考えるとき、アルベルトは父親に代表されるような「大人」としてあらわれるのではないだろうか。こんな話をすると、この小説がエディプスコンプレックスの話みたいになってしまうかもしれないが

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亡命者の対話/ブレヒト

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インテリのツィフェルと、プロレタリア(?) のカレ、二人の対話形式で、第二次大戦下のヨーロッパの現状に対する考察、批判を述べている
作者はかなりのユーモア好きの模様
そういうわけで、話題と状況は深刻だがなかなか楽しめる。そして自由やユーモア、民主主義や資本主義の問題は今でもまだまだ決して古くはなく、多くの示唆を与えてくれる
ただ、ナボコフの『セバスチャン・ナイト』や、ブロツキーの演説に見られるような、亡命者の郷愁や深刻な言語的アイデンティティの危機のようなものを期待するのは間違いで、この作品に含まれる感傷は0だ。あくまでユーモアとアイロニーとクリティックの本

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デミアン/ヘッセ

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とっつきにくい作品ではあるかもしれないけど、好きな人は好きなのではなかろうか

ああでも、とりあえず感想文は書きにくい

やはりヘッセは青春を、思春期を書く天才だと思った
特にこの作品は幼少から青年まで、かなり濃密に書かれているのではないだろうか
親との関係とか、性の萌芽とか

アプラクサスという、光と闇を持ち合わせた神
これは何もキリスト教徒に限った問題ではないと思う
穢れなく美しい恋愛感情と、汚らわしい性欲との葛藤という経験一つ取ったって
我々はどこかで折り合いをつけなければならないことを知るはずではないだろうか

余談だけど
しるしのある人間、という話が出たときに
ドストエフスキーの「罪と罰」のラスコーリニコフの主張を思い出したのは自分だけだろうか?

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