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★★★★★
一度聞いたら忘れられない強烈なタイトルのこの本
中身は非常に密度が高く、存在、肉体と精神、情欲、社会情勢など様々なテーマが、それほど多くはない登場人物を中心に扱われている
タイトルにもある軽さあるいは重さ、偶然と必然(Es muss sein!)など、ありふれた(と我々が思っている)二項対立を深く検討している部分も面白い
必然的に話の展開は早くないが、登場人物がそれぞれ立っているのもあって退屈することはない
とにかく作者の考えは独自性を持っていて面白い。しかもそれがあたかも登場人物の考えであるように自然と書かれていて、作者のお説教になっていないところがいい
解説がかなり詳しいのもありがたい
彼の小説においてはあくまで実存(=登場人物)は本質(=理論)に先立つのであって、思想、哲学はそれ自体として提示されるのではなく、(中略)つねに登場人物の「実存」の「主要な主題」「未知の側面」を探求するために必要な方便でしかないのだ。(解説 p.375 l.5)
なんだか自分が哲学的小説は好きでも哲学書は好きに慣れない理由の一端を見た気がする
きっと読者によってどの登場人物に共感したり、反発したりというのがあるでしょう。トマーシュなど反発を覚える人もいるかもしれないが、自分は大好きだ。彼が様々な女性と寝る理由を知ったときに好きになった
今回この作品を初めて読んだため、今までの版との違いなどは分からない。ただこれだけの完成稿があるのならかつてのものをわざわざ比較に読む必要があるのかが疑わしくも思える
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